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タップして拡大 TL;DR
AI検索では、サイトが読まれていることと、回答に名前が出ることは別です。
あるサイトでは、一般的な言葉だけで10回聞くと回答に出たのは0回でした。
ところが、社名やドメイン名などの名前を入れて40回聞くと、40回すべてで回答に出ました。
まず見るべきなのは、記事数ではなく、名前と商品名がそろい、AIが読める場所に置かれているかです。
AIに質問したとき、どの会社が答えに出てくるのか。
その分かれ目が、思っていたところにありませんでした。
同じサイトなのに、0回と40回に割れた
自分が関わったサイトで、AIへの露出を計測しました。
守秘のため、どのサイトかは伏せます。
ChatGPT と Gemini に質問を投げました。
回答にその会社が出てくるかを数えたものです。
ここでいう 0 / 10 は、10回聞いて、回答に出たのが0回という意味です。
40 / 40 は、40回聞いて、40回すべてで回答に出たという意味です。
どちらも、AIに質問した回数を分母にしています。
結果は、質問の仕方できれいに割れていました。
| 質問の仕方 | 回答に出てきた回数 |
|---|---|
| 一般的な言葉だけで聞く | 0 / 10 |
| 社名やドメイン名など、名前を入れて聞く | 40 / 40 |
別の環境でも、同じ傾向が出ています。
質問に固有名詞が入っていれば、10回中7回は回答に出ました。
入っていなければ、11回聞いても0回でした。
同じサイトでも、質問の中に名前があるかどうかだけで、AIの答えは大きく変わりました。
中身も、構造化データも、FAQの数も変わっていません。
構造化データとは、ページの内容に「これは商品名です」「これは著者です」と札を付けて、機械が読みやすくする情報のことです。
変わったのは、質問の中に名前があるかどうかだけでした。
つまり、AIは「知っている名前」を優先して答える
この数字の読み方は、たぶんこうです。
名前を知られていれば、AIは答えやすい。
名前を知られていなければ、そもそも候補に上がりにくい。
AIは、いつもゼロから全サイトを探し直しているわけではありません。
学習した情報や、参照できる情報の中から、条件に合うものを組み立てて答えます。
だとすると、サイトをどれだけ磨いても、そのサイトが知られていない限り、一般的な質問の答えには出てきにくい。
これは順位を上げる話だけではありません。
土俵に上がっているかどうかの話です。
ここで出てくるのが LLMO です。
LLMOとは、ChatGPT や Gemini のようなAIに、自分の情報を見つけてもらい、回答で扱いやすくするための工夫です。
SEOが「検索結果で見つけてもらう工夫」だとしたら、LLMOは「AIの答えに入るための工夫」です。
この変化は、以前書いた「SEO が消えて LLMO が左上に来た日」ともつながっています。
検索の主役が、単語から文章へ移り始めているからです。
検索の言葉が「単語」から「文章」に変わっている
同じ時期に読んだ調査に、裏付けになる数字がありました。
Moz Blog に掲載された Beth Nunnington 氏の記事によると、同氏が所属する Journey Further では、100社以上のクライアントサイト、430億回の表示、15億回のクリックを分析したとされています。
そこで、次の傾向が示されています。
- 1語・2語の検索は前年より減っている
- 4語以上の検索が大幅に増えている
例として挙がっていたのは、こういう聞かれ方でした。
米国を拠点に、HubSpotを利用しており、収益認識を改善させる必要があるSaaS企業
これは「キーワード」ではありません。
条件の束です。
「CRM」という単語を狙ってページを作るやり方だけでは、こういう聞かれ方に噛み合いません。
条件が細かくなるほど、AIは「知っている中から条件に合うもの」を探します。
知られていなければ、また土俵に上がれません。
第三者にどう語られているかも見られている
同じ Moz 記事では、AIがウェブページ全体ではなく、文章の一節を抽出するという考え方も紹介されていました。
参照される情報源として重視されていたのは、第三者によるメンション、レビュー、メディア掲載、掲示板やフォーラムでの会話です。
メンションとは、リンクがなくても、どこかで名前を言及されることです。
自分で自分のことを書くことも大切です。
でも、それだけでは「自分がそう言っている」に見えます。
人間の口コミと同じ構造です。
言われてみれば、自然な話でした。
「読まれたか」と「答えに出たか」は別物
ここで、測るべきものが2つに分かれます。
| 測るもの | 分かること |
|---|---|
| 読みに来たか | AIのクローラーがサイトを巡回した記録 |
| 答えに出たか | 実際にAIへ質問して、回答に出てくるか |
AIクローラーとは、AIサービス側がウェブページを読みに来るための仕組みです。
この2つは食い違います。
クローラーは毎日来ているのに、質問すると一度も出てこない。
そういうことが普通に起こります。
前者だけ見ていると、「巡回されているから大丈夫」と考えたくなります。
でも、売上に効くのは後者です。
ただ、最初から全部を細かく見る必要はありません。
AI別の巡回数、ページ別の巡回数、AI経由の訪問や問い合わせなどの成果を、毎週月曜に確認する入口プランです。
回答に名前が出たかまで見る場合は、AI CITATION と組み合わせます。
この話は、「ChatGPT検索でSEO対策が通用しない、は半分だけ正しい」で書いた「AIに読まれること」と「AIに紹介されること」の違いそのものです。
計測の2種類を分けて見たい場合は、AI CRAWL / AI CITATION のページに整理しています。
では、どうするか。順番があった
外で名前が出る状態を作る。
方向はそこです。
ただ、その前に片付けるべきことが2つありました。
自分のサイトを点検して分かったことです。
1. 名乗りが揃っていなかった
私の名前は、場所によって表記がばらばらでした。
カタカナ表記が正式なのですが、漢字表記の「朱 剛明」が自分のサイトのどこにも書かれていませんでした。
一方で、外部のプロフィールサービスには漢字で登録してありました。
つまり、外では漢字、自分のサイトではカタカナ。
AIから見れば、別人として扱われても不思議ではありません。
名寄せとは、表記ゆれしている名前や会社名を、同じ人物・同じ組織として結び直すことです。
漢字で検索した人は、私に辿り着けませんでした。
外で語られる以前に、語られる名前が一つに定まっていなかったのです。
この話は、著者プロフィールにもつながります。
AIにとっても人にとっても、「誰が話しているのか」が分かることは大切だからです。
2. 商品名が機械の読める場所に無かった
サイトには、AIが読むための情報を機械可読な形で埋め込む仕組みがあります。
私はそれを実装済みのつもりでいました。
点検したら、現在提供している月額サービスの1つが、そこに存在しませんでした。
ページには書いてあるのに、機械が読む側には無い。
その商品名で質問されても、AIは拾いにくくなります。
3. だから、順番はこうなる
| 段階 | やること | 誰に効くか |
|---|---|---|
| 1 | 名乗りを一つに揃える | 全部の前提 |
| 2 | 機械が読める形に置く | AI |
| 3 | 外で語られる | AI・人 |
1と2を飛ばして3をやっても、同一人物・同一商品として認識されません。
外で100回言及されても、名前が3通りに割れていれば、それは33回ずつです。
そして1と2は、外部の協力が要りません。
今日中に自分で終わらせられる部分でした。
日本語圏の言及も外せない
外で語られる場所には、日本語の場所と英語の場所があります。
英語圏は、学習データの厚みが違います。
ただ、「AIはアメリカ製だから英語だけでいい」とは、私はもう思っていません。
そして日本語圏を外せない理由は、もっと単純です。
お客さんが日本語で質問するからです。
E-E-A-Tとは、経験・専門性・権威性・信頼性をまとめた考え方です。
AI検索でも、人が読む記事でも、「誰が、どんな経験にもとづいて話しているか」は見られます。
だから日本語でのプロフィール、商品説明、外部での言及も、軽く見ないほうがいい。
3はこれから検証します。
ただ、1と2を終える前に3へ手を出すのは早い。
今回いちばん腑に落ちたのは、そこでした。
おわりに
サイトの中でやれることは、たしかに大事です。
ただしそれは、「知られている」ことが前提でした。
そして「知られる」の第一歩は、外で有名になることではありません。
自分の名前と商品名を一つに揃えることです。
そのうえで、AIが読める場所に置くことです。
派手さはありません。
ただ、ここが割れていると、その先の努力が全部割り算になります。
用語の補足・よくある質問
記事に出てきた専門用語を、かんたんに補足します。
AI検索で名前が出ないとき、まず何を見ればいいですか?+
LLMOって、SEOと何が違うんですか?+
構造化データやE-E-A-Tは初心者でも必要ですか?+
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